阪急電車
- YOKO
- 2022年9月26日
- 読了時間: 1分
仕事帰りのデートを堪能し、
三階改札口の料金精算機に重なり合って別れを惜しみ、
彼は京都線、私は宝塚線で同時発車する。
車内は明るいが、彼の姿は見えない。中津駅を無視して京都線は通過し、淀川橋梁へと高くなっていく。淀川橋梁では完璧に宝塚線は見下される。
京都線は微妙にくだりつつ、中津をスッ飛ばしたのに十三に同時につく。
彼は大きく右に曲がり去っていく。私は真っすぐ進み神崎川を渡る。
この恋はうまくいかない予感がした。
淀川も神崎川も黒い川面に街の灯を映し、てらてらと揺れている
Comments