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YOKO

阪急電車

仕事帰りのデートを堪能し、

三階改札口の料金精算機に重なり合って別れを惜しみ、

彼は京都線、私は宝塚線で同時発車する。


車内は明るいが、彼の姿は見えない。中津駅を無視して京都線は通過し、淀川橋梁へと高くなっていく。淀川橋梁では完璧に宝塚線は見下される。

京都線は微妙にくだりつつ、中津をスッ飛ばしたのに十三に同時につく。


彼は大きく右に曲がり去っていく。私は真っすぐ進み神崎川を渡る。


この恋はうまくいかない予感がした。


淀川も神崎川も黒い川面に街の灯を映し、てらてらと揺れている

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