父親に抱かれ、肩にほお乗せ
眠る三歳の男の子は、
Merry-go-roundに乗っている夢を見ている。
父親にひょいっと乗せられ、
高貴にデコレーションされた白馬は
二人を乗せ、
回る、回る、回る、、、、
上下にゆるく、前にゆるく、
進む、進む、進む、、、、
一周するたび、母親が笑顔で手をふる。
愛と純粋と信頼のみ知る男の子は、
回っていることが楽しくてしかたがない。
男の子は笑い続ける。
白馬がゆっくり止まるまで笑い続ける。
父親と母親は知っている。
永遠などないことを。
男の子は知らない。
全てが記憶の霧になることを。
Merry-go-roundは儚く美しい。
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