電話したら、今朝日本海から帰ってきたと言う。
ケサ二ホンカイ カラ カエッテキタ?
昨日の夕方に会っていたのに、夜にマーキーの波乗り情報をきいたのだろう。
波が無くてガソリン代そんしただけやん。
知らないうちに居なくなる。
夜電話が鳴る。
公衆電話の硬貨落下音が早い。
夏は楽しい。
デートで水着を選び、赤いビックホーンで和歌山や四国や淡路島へ行った。
海の家もない海岸で甲羅干しをする。
二、三時間は平気で待たす。
いつの間にか寝てしまい、ボードの先端から背中に滴り落ちる海水で起こされた。
新宮で夏空の半分を覆う入道雲と、勝浦で初めて満天の星空に天の川を見た。
田舎の花火大会は人が少ないのに盛大で、河原の真上から花火が合い間なく降りそそぎ、
首がだるくなった。
ドアミラーには濡れたトランクスがはためいていた。
一か月バリ島で不在だった時は、ペラペラのエアメールに涙した。
冬はお手上げだ。
いつも海に嫉妬していた。
彼の海になりたいのに
本物の海にはかなわなかった。
センチメンタルジャニーやね。
いい感じ