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YOKO

今日のわたし

更新日:2023年11月11日


令和5年9月3日、日曜の昼下がり。

3ヶ月ぶりの美容院の帰り、梅田のド昭和喫茶店に入った。


喫煙可で場所もよいのでいつも混んでいる。

壁はほぼヤニ色だ。

割と広いホールを2人の若い店員がテキパキさばいていて、

言葉遣いも所作も悪くない。


一番奥の角席に案内され、

アイスコーヒーとハムサンドを注文。












左に真面目な大学生風男子が2人向かいあい、

それはそれは楽しそうに話をしていた。

古い型の時計をテーブル中央に置き、

マニアックな単語が飛びかう。


飛びはねる会話のテンポはバランス良く、

途切れることなく、

耳に心地よい。

夢中で語り合う若者に“生のおすそ分け”をもらった。


「この喫茶店、ひとりじゃちょっと入りにくいですよねー」

「そうですねー、誰かと一緒だったら、、、って感じですね」


SNSで知り合ったのだろうか、始終敬語だ。


2人が頼んだトーストメニューが時間差でテーブルに置かれた。

彼らは同時に手をあわせ、

「いただきます」


か、かわいい、、きもちがいい、、、おそだちが良い、、、


でもこの子ら、家に帰るとスマホ人間になって

親と口もきかへんのかもなぁ、、、



彼らの後ろの若いカップル。

座高のあるデカい背中に向かい合っているのは、

肩までのさらさらボブ、白いノースリーブの腕白く、

流行りのアイメイクで盛らない清純匂う、

何度見もしたくなる可愛い女の子だった。


「俺はなー、無償の愛でやったってんねんやんかあー」

その類のはなしを声高くひたすら喋り続けている。


女の子は並びのよい白い歯を見せている。

冷房で寒いのか、

右手で左の二の腕を押さえていた。


まもなく席を立った男子のイケメン度と

彼女の声は確認できず。


フラれるな、、、、、


阪急大阪梅田駅のホームは

今日もゴミひとつない。

そして今日も天井の蛍光灯をぼやっと映し、

テカテカに光っている。












ハムの添加物の嫌な味が舌にある。

もっとええハムつかわなアカンわ、、、


宝塚線に乗る。


三国の青い上空に白クジラのジャンボ機が、

のっそり伊丹空港へ向かっている。

数秒後に到着するだろう。


なんだかんだゆうて、

なんか、今日の私は平和。






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