爪とマーフィー
- YOKO
- 2023年1月14日
- 読了時間: 2分
更新日:2023年1月24日

手の甲を見る。血管が浮いている手の甲を見る。
増え続ける小さなシミが嫌でも目に入る。
自転車に子供を乗せて走り回っていた頃、ハンドルを持つ手を見て
「ココの所にシミが大量にできるな」思いながら日焼け止めを塗らなかった。
案の定の結果。
老眼鏡でスマホを見ていて、なおさら手の甲の老いを凝視する。
なのに寝る前にユースキンをタップリ塗るのを忘れる。
爪を見る。マネキュアの似合わない爪を見る。
もう伸びていてパソコンやスマホが打ちにくいわけだ。
ひと爪5切。やすりはついぞ使ったことがない。
息を引き取っても爪は数日伸びると聞いた。
倉吉の祖父は死装束を着せる時、動かすと放屁した。
回っているだけ。前進しないハムスター人生。
なのに爪は関係なく成長し続ける。
足の親指はテレビに似ている。
乳児の娘の爪を初めて切った時、身を切ってしまい赤い筋が残ってしまった。
帰宅した夫に指摘され、
「なんかひっかいたんちゃうー?」とぼけた。
赤い筋はまもなく消えた。
ジョセフマーフィーは殺人を犯した者に、
「人間の体は11か月で全細胞が入れ替わるのだから、今のあなたはもう人殺しではない」
と言った。
牧師であったマーフィーの懺悔室での言葉かもしれない。
ポジティブ思考の究極を知るが、人殺しは人殺しだ。
マーフィーの法則を読んでいた頃、
明日は9時ジャストに起きると念じながら寝た。
目が開きテレビをつけると9:00だった。
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